勉強するときは?
→隙間時間に少しだけでもやる
学習と学習の間隔を空けると、学習していないとき脳の中では、学習した情報と脳内にもともとある情報を照合し、似た情報をつないだり、情報を組み合わせて新たな考えをつくります。この作業によって、単なる知識が、自分の言葉で表現される知識に変換されます。脳の記憶は、要素ごとにばらばらにネットワーク上に配置され、思い出す必要が生じたときに再集結します。ネットワークのつながりが多彩なほど、学習の効果が上がります。

『「めんどくさい」が消える脳の使い方』 P23より

 

知らないうちに習慣化された行動は、先ほどの大脳基底核の強化学習という仕組みによってつくられています。メディアや他者から刷り込まれた行動は、他人のしぐさや言動が自分の脳内でも再現されるミラーニューロンという神経群によってつくられています。
一旦、行動が決まってしまうと、その行動を変える命令を出すのは難しくなります。脳に命令を伝えるルートである神経線維は、そのルートが使われるほど太くなり、さらに周辺のルートを通っている命令を奪いとって、自分のルートに乗せていくように働くからです。
本書では、脳に通じる命令を出すことを目指していますが、脳は、出された命令に対して「それはよい命令」「それは悪い命令」と判断してくれることはありません。通じてしまえばそれを実行する。これが脳の仕組みです。ですから、望ましくない命令でも、通じやすければすぐに実行されてしまいます。

『「めんどくさい」が消える脳の使い方』 P49より