指導経験20年以上のプロ家庭教師。北海道の高校受験に特化。勉強がとても苦手な子の指導が得意です。
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大問1
問1
解答:ウ
解説:
本問は、鉄と硫黄の化合を題材にした問題です。
化学変化のうち、2種類以上の物質が結びついて、まったく別の新しい物質ができる変化を、化合といいます。
鉄と硫黄の化合の化学反応式は、以下の通りです。
鉄+硫黄→硫化鉄(Fe+S→FeS)
質量比は、Fe:S:FeS=7:4:11、です。
鉄の色は灰色、硫黄は黄色、硫化鉄は黒色です。
鉄は磁石につきますが、硫化鉄はつきません。
鉄に塩酸を加えると水素が発生し、硫化鉄に塩酸を加えると硫化水素が発生します。
硫化水素は、卵のくさったようなにおいのする有毒な気体で、においをかぐときは、手であおぐようにしてかぎます。
実験のとき、
鉄と硫黄を乳鉢でよく混ぜ、混合物を試験管に入れ、熱せられた硫黄が出ないようにするために、試験管を脱脂綿でふたをします。
試験管を加熱するとき、底の方を加熱すると飛び散ることがあるので、混合物の上部を加熱します。
加熱して赤くなり始めたら火を止めます。
鉄と硫黄の化合は発熱反応で、反応で発生する熱で反応が次々と進みます。
発熱反応の例として、以下の反応を覚えましょう。
・鉄と硫黄の化合
鉄+硫黄→硫化鉄(Fe+S→FeS)
・塩化アンモニウムと水酸化ナトリウムの反応
塩化アンモニウム+水酸化ナトリウム→アンモニア+塩化ナトリウム+水
※水酸化ナトリウムの溶解熱で反応が進む
以上の知識をもとに、問題を解きます。
鉄と硫黄の化合は発熱反応なので、混合物の上部が赤く変化すると、加熱をやめても反応が続き、赤い部分が全体に広がり、すべて硫化鉄になります。
問2
解答:鉄が別の物質に変わったから
解説:
試験管BとDには鉄と硫黄のみが含まれ、金属である鉄は磁石につきます。
金属には、すべての金属に共通する3つの性質があります。
①みがくと光る(金属光沢)
②たたくとのびたり、広がったりする(延性・展性)
③電気や熱を通す(電気伝導性・熱伝導性)
すべての金属に共通しない性質として、「磁石につく」があります。
磁石につくのは、鉄・ニッケル・コバルトです。
問3
解答: C:ア、D:ウ
解説:
問1解説参照。
問4
解答:Fe+S→FeS
解説:
問1解説参照。
大問2
問1
解答:二酸化炭素
解説:
化学変化のうち、2種類以上の物質が結びついて、まったく別の新しい物質ができる変化を、化合といいます。
ある物質が酸素と化合することを酸化といい、酸化によってできた物質を酸化物といいます。
酸化の例として、銅の酸化があります。
・銅の酸化
銅+酸素→酸化銅(2Cu+O2→2CuO)
質量比は、Cu:O2:CuO=4:1:5
酸化物から何らかの方法で酸素を取り除くと、再びもとの物質に戻ります。
このように、酸化物から酸素を取り除く変化を還元といい、酸化物から酸素を取り除くはたらきをする物質を還元剤といいます。
還元剤として、水素や炭素などが用いられます。
還元の例として、以下の2つを押さえましょう。
・酸化銅の炭素による還元
酸化銅(黒色)+炭素→銅(赤色)+二酸化炭素(2CuO+C→2Cu+CO2)
・酸化銅の水素による還元
酸化銅(黒色)+水素→銅(赤色)+水
(CuO+H2→Cu+H2O)
ここで、例えば酸化銅を炭素で還元する反応では、酸化銅は還元されて銅になり、還元剤である炭素は酸化されて二酸化炭素になっています。
このように、還元反応が起こると同時に酸化反応が起こるので、反応における両者の側面をとらえて、酸化還元反応ということがあります。
以上の知識をもとに、問題を解きます。
酸化銅の炭素による還元では、気体として二酸化炭素が発生します。
石灰水に二酸化炭素通すと、石灰水が白くにごります。
石灰水とは水酸化カルシウム(Ca(OH)2)のことです。
水酸化カルシウムは水溶液中に水酸化物イオン(OH–)があるので、アルカリ性です。
水酸化カルシウム水溶液に二酸化炭素(CO2)が溶けると炭酸(H2CO3)となり、水素イオン(H+)が放出されるので、酸性の性質を示します。
アルカリ性の水酸化カルシウムに、酸性の炭酸が加わることで中和が起こり、炭酸カルシウム(CaCO3)の塩が発生します。
炭酸カルシウムは白色の固体で、水にとけにくいため、水溶液中に拡散します。
この状態でさらに二酸化炭素を流すと、炭酸カルシウムは水に溶けやすい炭酸水素カルシウムとなり、水溶液は再び透明になります。
問2
解答: ①ア、②金属光沢
解説:
酸化銅の炭素による還元の化学反応式は、以下の通りです。
酸化銅(黒色)+炭素→銅(赤色)+二酸化炭素
(2CuO+C→2Cu+CO2)
銅は金属なので、金属光沢があります。
金属には、すべての金属に共通する3つの性質があります。
①みがくと光る(金属光沢)
②たたくとのびたり、広がったりする(延性・展性)
③電気や熱を通す(電気伝導性・熱伝導性)
すべての金属に共通しない性質として、「磁石につく」があります。
磁石につくのは、鉄・ニッケル・コバルトです。
問3
解答:0.2g
解説:
銅の酸化の化学反応式は、以下の通りです。
銅+酸素→酸化銅(2Cu+O2→2CuO)
銅と酸素が過不足なくすべて反応した場合、質量比は、Cu:O2:CuO=4:1:5です。
Cu:O2:CuO=4:1:5=4/5:1/5:1=0.8:0.2:1、より、
銅0.8gと酸素0.2gが過不足すべて反応すると、1.0gの酸化銅ができます。
問4
解答: ①:◎、②:〇 〇
解説:
銅の酸化の化学反応式は、以下の通りです。
2Cu+O2→2CuO
銅原子を◎、酸素原子を〇とすると、この反応のモデルは、
◎ ◎+〇〇→◎〇+◎〇
となります。銅とマグネシウムの反応のモデルは、必ず押さえましょう。
なお、銅やマグネシウムは金属なので、分子をつくらない物質です。
銅やマグネシウムは、1粒の金属原子で全体を代表するので、反応のモデルでは、金属原子をくっつけないで書きます。
酸素(O2)は分子をつくる物質で、2つの原子からなる2原子分子で、反応のモデルでは、原子どうしをくっつけて書きます。
酸化銅(CuO)は金属原子を含む化合物なので、分子をつくらない物質ですが、反応のモデルでは、原子どうしをくっつけて書きます。
以上の知識をもとに、問題を解きます。
酸化銅の炭素による還元の化学反応式は、以下の通りです。
2CuO+C→2Cu+CO2
これより、酸化銅の炭素による還元の化学反応のモデルは、
〇□ 〇□ + ◎→〇 〇 + □◎□
となります。
なお、物質は、純物質と混合物に分けられます。
純物質はさらに、単体と化合物に分けられます。
純物質とは、水(H2O)や食塩(塩化ナトリウム)(NaCl)などのように、1種類の物質だけからできているものです。
単体とは、酸素(O2)や鉄(Fe)など、1種類の原子からできている物質のことです。
化合物とは、水(H2O)や食塩(塩化ナトリウム)(NaCl)などのように、2種類以上の原子からできている物質のことです。
混合物とは、2種類以上の純物質が混じり合ったものをいいます。例えば食塩水は、水と食塩という2種類の純物質が混じった混合物です。
大問3
問1
解答:無セキツイ動物
解説:
動物は、背骨のあるセキツイ動物と、背骨のない無セキツイ動物に分類できます。
セキツイ動物は、魚類・両生類・ハチュウ類・鳥類・ホニュウ類に分類できます。
・体温
魚類・両生類・ハチュウ類は外界の温度が変化すると体温を変化させる変温動物、
鳥類・ホニュウ類は外界の温度が変化しても体温を一定に保つ恒温動物です。
・呼吸のしかた
魚類はえら呼吸、両生類は子がえら呼吸で親が肺呼吸(カエルのように補助的に皮膚呼吸するものもいます)、
ハチュウ類・鳥類・ホニュウ類は肺呼吸です。
・子の産まれ方
魚類・両生類・ハチュウ類・鳥類は卵生、ホニュウ類は胎生です。
魚類・両生類は水中にからのない卵を、ハチュウ類・鳥類は陸上にからのある卵を産みます。
卵の殻は、卵を乾燥から守る役目をし、水中生活から陸上生活への進化に欠かせないものです。
・体の表面
魚類は体の表面がうろこにおおわれており、両生類は湿った皮膚、ハチュウ類はうろこや甲ら、鳥類は羽毛、ホニュウ類は毛におおわれています。
・具体例
魚類の例としてメダカとフナを、
両生類の例としてカエルとイモリ(「いりょう」と覚える)を、
ハチュウ類の例としてトカゲとヤモリを、
鳥類の例としてハトとペンギンを、
ホニュウ類の例としてクジラとコウモリを、
それぞれ覚えましょう。
無セキツイ動物は、外骨格の有無で分類でき、外骨格がないものは、さらに外とう膜の有無で分類できます。
無セキツイ動物で、外骨格をもつ動物を節足動物といいます。
節足動物は、昆虫類(例:バッタ)、クモ類(クモ)、甲殻類(エビ)、多足類(ムカデ)に分類できます。
節足動物が持つ呼吸器官は、気管です。気管は、腹部の体表にある気門という穴につづく細い管です。
気管は体のすみずみまで網目状に広がり、その外側で体液と接しており、気管内の空気と体液との間で、直接ガス交換が行われます。
節足動物は、ヒトのように、ガス交換の際に毛細血管は必要がありません。
無セキツイ動物で、外骨格がなく外とう膜がある動物を、軟体動物(例:イカ、アサリ)といいます。
無セキツイ動物で、外骨格がなく外とう膜もない動物は、棘皮動物(例:ウニ、ヒトデ)と刺胞動物(例:クラゲ、サンゴ)に分類できます。
問2
解答: C:エ、D:ア
解説:
Dのアサリは軟体動物なので、外骨格がなく外とう膜がある無セキツイ動物です。
イカやアサリなどの軟体動物は、外とう膜によって、内臓を守っています。
Cのバッタは節足動物かつ昆虫類なので、外骨格がある無セキツイ動物です。
問3
解答:節足動物
解説:
無セキツイ動物で、外骨格をもつ動物を節足動物といいます。
節足動物は、昆虫類(例:バッタ)、クモ類(クモ)、甲殻類(エビ、カニ)、多足類(ムカデ)に分類できます。
問4
解答: ①C、②D、③A
解説:
カブトムシは昆虫類(C)、イカは軟体動物(D)、エビは甲殻類(A)です。
大問4
問1
解答:ア
解説:
血液は、固形成分の血球(赤血球・白血球・血小板)と、液体成分の血しょうからできています。
このうち血しょうは、養分・二酸化炭素・不要物(尿素など)を運搬する働きをします。
血液中の血しょうが毛細血管の外にしみ出て、細胞間を満たしている液を組織液といいます。
組織液は、細胞に酸素や養分を与え、細胞呼吸で生じた不要物(二酸化炭素、水、アンモニアなど)をとかし、血管やリンパ管に運びます。
心臓は4つの部屋からなり、
正面から見たとき、左側の部屋を「右〜」、右側の部屋を「左〜」、
上の部屋を「〜心房」、下の部屋を「〜心室」と呼びます。
心臓をつなぐ血管は、心臓に戻る血液が流れる血管を「〜静脈」、心臓から出る血液が流れる血管を「〜動脈」、
心臓と体をつなぐ血管を「大〜」、心臓と肺をつなぐ血管を「肺〜」と呼びます。
酸素を多く含む血液を動脈血(鮮紅色)、酸素が少ない血液を静脈血(少し暗い赤色)といいます。
心臓は、心房と心室の伸縮と拡張を交互に繰り返すことで、血液を循環させる、ポンプのはたらきをしています。
この心臓の活動を、拍動といいます。
心臓の拍動の流れは、
心房の拡張→心房の収縮と心室の拡張→心室の収縮→心房の拡張→・・・
という流れです。
血液循環は、肺循環と体循環の2つに大別されます。
・肺循環
肺循環とは、心臓から出た血液が肺を通り、心臓へともどる経路のことです。
血液の流れは、心臓の右心室→肺動脈(静脈血)→肺の毛細血管→肺静脈(動脈血)→左心房と循環します。
・体循環
体循環とは、心臓から出た血液が全身の細胞を巡って心臓にもどる経路のことです。
血液の流れは、心臓の左心室→大動脈(動脈血)→全身の毛細血管(細胞呼吸)→大静脈(静脈血)→右心房と循環します。
ヒトの生命活動に必要なエネルギーは、細胞呼吸によって得られます。
細胞は、生命活動に必要なエネルギーを得るために、ブドウ糖などの有機物を酸素を用いて分解する、呼吸を行っています。
この細胞の呼吸を、肺などの呼吸器での呼吸(外呼吸)に対して、内呼吸といい、細胞のミトコンドリアで行われます。
呼吸とは、有機物を酸素を使って分解し(燃やし)、二酸化炭素と水に変え、化学エネルギーを取り出す活動です。
三大栄養素(有機物)である炭水化物・タンパク質・脂肪は、消化管を経て、ブドウ糖・アミノ酸・脂肪酸とモノグリセリドになり、小腸の柔毛で吸収されます。
小腸の柔毛に吸収されたブドウ糖・アミノ酸・脂肪酸とモノグリセリドのうち、
ブドウ糖とアミノ酸は、小腸の柔毛の毛細血管に入り、門脈→肝臓→肝静脈→心臓→大動脈→全身の毛細血管を経て、全身の細胞に送り届けられ、細胞呼吸の材料として利用されます。
脂肪酸とモノグリセリドは、小腸の柔毛に吸収されると脂肪に際合成されてリンパ管に入り、胸管(静脈)→心臓→大動脈→全身の毛細血管を経て、全身の細胞に送り届けられ、細胞呼吸の材料として利用されます。
細胞呼吸では、ブドウ糖と脂肪が燃焼(酸素と化合)して水と二酸化炭素が発生し、窒素を含むアミノ酸が燃焼(酸素と化合)して水と二酸化炭素とアンモニアが発生します。
これら不要物は血しょうにとけて、
二酸化炭素は、大静脈→右心房→右心室→肺動脈→肺胞の毛細血管を経て、ガス交換により排出され、
水はじん臓を通して尿として体外に排出され、
アミノ酸(窒素を含む)の分解などにより生じるアンモニア(NH3)は、非常に毒性が強いため、そのままでは排出されず、肝臓で無毒の尿素につくりかえられてから、じん臓でこしとられ、尿として体外に排出されます。
じん臓では、じん動脈(心臓からじん臓に送り届けられた血液が通る血管)において、
血しょう成分うち、分子の大きいタンパク質以外をこしだして原尿をつくります。
原尿のうち、ブドウ糖などがじん静脈(じん臓から心臓にもどる血液が通る血管)で再吸収された後、
輸尿管(B)→ぼうこう(C)を経て、尿として排出されます。
選択肢ウは小腸、
選択肢エは肝臓に関する記述です。
肝臓の主なはたらきは、以下の4つです。
①古い赤血球を分解し、胆汁をつくる
②ブドウ糖をグリコーゲンに変えて蓄え、必要に応じて送り出す(ブドウ糖は小腸の柔毛の毛細血管で吸収され門脈を通じて肝臓に送り届けられます)
③有毒物質を無毒にする(解毒作用)
④有毒なアンモニアを無毒の尿素に変える
問2
解答:輸尿管
解説:
問1解説参照。
問3
解答: ①二酸化炭素、②アンモニア
解説:
問1解説参照。
問4
解答: a:肝臓、b:尿素
解説:
問1解説参照。
大問5
問1
解答:南東
解説:
表より、風向は北西(左上)なので、風は北西(左上)から南東(右下)に向かって吹きます。
問2
解答:略
解説:
天気を表す天気図記号と風力を表す風力記号を組み合わせ、観測地点での天気・風向・風力を表した記号を、天気図記号といいます。
降水のないとき、天気は雲量(空全体を10としたとき、雲がおおっている割合)で決まり、雲量が0〜1のときが快晴、2〜8のときが晴れ、9〜10がくもりとなります。
快晴、晴れ、くもり、雨、雪の天気記号は要暗記です。
風力と風向は、地点円からのばして書いた矢羽根で表し、風力は矢羽根の本数で(7本目で折り返す)、風向は矢羽根がついている方向(風が吹いてくる方向)で表します。
以上の知識をもとに、問題を解きます。
表より、雲量7から天気は晴れ、風向が北西より矢羽根を北西(左上)の方向に、風力3より矢羽根の本数を3本にして書きます。
問3
解答:13℃のときの飽和水蒸気量
解説:
気体の水を水蒸気といいます。
湯気(水蒸気が冷えてできた水の粒)は見えますが、水蒸気は見えません。
空気は水蒸気を含むことができる入れ物とみなせます。
空気が水蒸気をどのくらい含むことができるのかを表す尺度として、1辺が1m・体積1m3の立方体の空気中に含まれている水蒸気量(g)、単位[g/m3]を用います。
空気は温度が上がると、水蒸気をより多く含むことができます。
空気に含まれる水蒸気が最大になっている状態を、水蒸気で飽和しているといい、空気1m3が含むことができる最大の水蒸気量を、飽和水蒸気量といいます。
温度と飽和水蒸気量の関係を表したグラフが、飽和水蒸気量曲線です。
ある温度の空気において、飽和水蒸気量に対する含まれている水蒸気量の割合を湿度といいます。
湿度は、以下の式で表すことができます。
・湿度(%)=水蒸気量[g/m3]/飽和水蒸気量[g/m3]×100
以上の知識をもとに、問題を解きます。
この問題で求めたいのは、水蒸気量[g/m3]です。
湿度の公式を見ると、表より湿度(%)が45%と分かっているので、不明なのは飽和水蒸気量[g/m3]です。
ゆえに、気温13.0℃における飽和水蒸気量が分かれば、水蒸気量[g/m3]を求めることができます。
問4
解答:ヘクトパスカル
解説:
気圧の単位はhPa(ヘクトパスカル)です。
空気の成分比率は、体積の割合で多い順から
窒素(約78%)、酸素(約21%)、アルゴン(約0.9%)、二酸化炭素(約0.04%)です。
このほか、ネオン、ヘリウムなども微量ですが含まれています。
これらの気体分子(粒子)は、空気中を盛んに動いており、地面などに衝突して圧力(気圧)が生じます。
気圧の等しい地点を結んだときにできる線を、等圧線といいます。
等圧線は全体としてなめらかな曲線となり、途中で枝分かれしたり、消えてなくなったりすることはありません。
等圧線は、1000hPaを基準にして、4hPaごとに細い線が引かれ、20hPaごとに太い線が引かれます。
高気圧は、等圧線が丸く閉じている部分で、中心にいくほど気圧が高くなります。
低気圧は、等圧線が丸く閉じている部分で、中心にいくほど気圧が低くなります。
また低気圧は、等圧線の間隔がせまく、距離に対しての気圧の変化である気圧傾度が大きいため、風が強く吹き込みます。
大問6
問1
解答:熱をよく伝えるから
解説:
気体の水を水蒸気といいます。
湯気(水蒸気が冷えてできた水の粒)は見えますが、水蒸気は見えません。
空気は水蒸気を含むことができる入れ物とみなせます。
空気が水蒸気をどのくらい含むことができるのかを表す尺度として、1辺が1m・体積1m3の立方体の空気中に含まれている水蒸気量(g)、単位[g/m3]を用います。
空気は温度が上がると、水蒸気をより多く含むことができます。
空気に含まれる水蒸気が最大になっている状態を、水蒸気で飽和しているといい、空気1m3が含むことができる最大の水蒸気量を、飽和水蒸気量といいます。
空気中の水蒸気(気体)が水滴(液体)になることを、凝結といいます。
ある量の水蒸気を含む空気の温度を下げていくと、含みきれなくなった水蒸気量が凝結して水滴となって現れます。
このときの温度を露点といいます。
露点を求める実験として、くみ置きの水(1晩放置して室温と同じ温度にした水)と温度計を入れた金属製のコップに、氷を入れた試験管を入れる実験があります。
金属製のコップを用いるのは、金属が暖まりやすく冷めやすい性質(熱伝導性)を持つからです。
コップ表面付近の空気の温度を下げると、コップ表面に水滴がつき始めます。
これにより、コップの中の水の温度と、コップ表面付近の空気の温度が露点に達したことが分かります。
問2
解答: 1:イ、2:キ、3:ウ
解説:
空気に含まれる水蒸気が最大になっている状態を、水蒸気で飽和しているといい、空気1m3が含むことができる最大の水蒸気量を、飽和水蒸気量といいます。
温度と飽和水蒸気量の関係を表したグラフが、飽和水蒸気量曲線です。
ある温度の空気において、飽和水蒸気量に対する含まれている水蒸気量の割合を湿度といいます。
湿度は、以下の式で表すことができます。
・湿度(%)=水蒸気量[g/m3]/飽和水蒸気量[g/m3]×100
ある量の水蒸気を含む空気の温度を下げていくと、含みきれなくなった水蒸気量が凝結して水滴となって現れます。このときの温度を露点といいます。
つまり、露点のとき、空気は水蒸気を含むことができる水蒸気量が最大で、水蒸気量[g/m3]=飽和水蒸気量[g/m3]となっており、このときの湿度は100%です。
湿度の公式に当てはめて確認すると、
湿度(%)=水蒸気量[g/m3]/飽和水蒸気量[g/m3]×100=飽和水蒸気量[g/m3]/飽和水蒸気量[g/m3]×100=1×100=100%
問3
解答:54%
解説:
湿度は、以下の式で表すことができます。
・湿度(%)=水蒸気量[g/m3]/飽和水蒸気量[g/m3]×100
ある量の水蒸気を含む空気の温度を下げていくと、含みきれなくなった水蒸気量が凝結して水滴となって現れます。このときの温度を露点といいます。
つまり、ある空気が含む水蒸気量はその空気の露点における飽和水蒸気量となるので、湿度の式は、以下の式で表すことができます。
・湿度(%)=水蒸気量[g/m3]/飽和水蒸気量[g/m3]×100=露点における飽和水蒸気量[g/m3]/飽和水蒸気量[g/m3]×100
この式を用いて、問題を解きます。
表より、室温と同じ温度になったくみ置きの水の温度が21.0℃で、このときの飽和水蒸気量[g/m3]は18.4g/m3で、
コップの表面がくもり始めたときの水の温度=露点が11.0℃で、このときの飽和水蒸気量[g/m3]は10.0g/m3なので、
実験を行った部屋の湿度は、
湿度(%)=10.0g/m3/18.4g/m3×100=54.3・・・%≒54%
問4
解答:ウ
解説:
ある温度の空気において、飽和水蒸気量に対する含まれている水蒸気量の割合を湿度といいます。
湿度は、以下の式で表すことができます。
・湿度(%)=水蒸気量[g/m3]/飽和水蒸気量[g/m3]×100
この式より、水蒸気量と飽和水蒸気量の差が小さいと湿度が大きくなり、
水蒸気量と飽和水蒸気量の差が大きいと湿度が大きくなります。
ある空気が含む水蒸気量は、その空気の露点における飽和水蒸気量です。
つまり、露点が高いと水蒸気量が多くなり、湿度が高くなり、露点が低いと水蒸気量が少なくなり、湿度が低くなります。
このように、露点は、空気中に含まれる水蒸気によってのみ決まります。
以上の知識をもとに、問題を解きます。
次の日、同じ部屋で、つまり昨日と室温が21.0℃で同じ部屋で同じ実験を行うと、水の温度が10℃、つまり露点が10℃となり、昨日よりも露点が1℃下がっています。
これより、昨日より飽和水蒸気量が変わらず水蒸気量が少なくなっているので、湿度が低くなっています。
大問7
問1
解答: ①d、②a
解説:
気体の水を水蒸気といいます。
湯気(水蒸気が冷えてできた水の粒)は見えますが、水蒸気は見えません。
空気は水蒸気を含むことができる入れ物とみなせます。
空気が水蒸気をどのくらい含むことができるのかを表す尺度として、1辺が1m・体積1m3の立方体の空気中に含まれている水蒸気量(g)、単位[g/m3]を用います。
空気は温度が上がると、水蒸気をより多く含むことができます。
空気に含まれる水蒸気が最大になっている状態を、水蒸気で飽和しているといい、空気1m3が含むことができる最大の水蒸気量を、飽和水蒸気量といいます。
温度と飽和水蒸気量の関係を表したグラフが、問題文のグラフのような飽和水蒸気量曲線です。
ある温度の空気において、飽和水蒸気量に対する含まれている水蒸気量の割合を湿度といいます。
湿度は、以下の式で表すことができます。
・湿度(%)=水蒸気量[g/m3]/飽和水蒸気量[g/m3]×100
ある量の水蒸気を含む空気の温度を下げていくと、含みきれなくなった水蒸気量が凝結して水滴となって現れます。このときの温度を露点といいます。
つまり、ある空気が含む水蒸気量はその空気の露点における飽和水蒸気量となるので、湿度の式は、以下の式で表すことができます。
・湿度(%)=水蒸気量[g/m3]/飽和水蒸気量[g/m3]×100=露点における飽和水蒸気量[g/m3]/飽和水蒸気量[g/m3]×100
ある空気が含む水蒸気量は、その空気の露点における飽和水蒸気量です。
つまり、露点が高いと水蒸気量が多くなり、湿度が高くなり、露点が低いと水蒸気量が少なくなり、湿度が低くなります。
このように、露点は、空気中に含まれる水蒸気によってのみ決まります。
以上の知識をもとに、問題を解きます。
①
湿度が高くなるためには、飽和水蒸気量に対して、空気中の水蒸気量が多いとよいです。
これを満たすのは空気aとdですが、空気dの点は飽和水蒸気量曲線により近く、飽和水蒸気量に対する水蒸気量の割合が高いため、空気dが最も湿度が高いと言えます。
②
冷やしたときに湿度が100%になる温度とは、露点のことです。
露点のとき、空気は水蒸気を含むことができる水蒸気量が最大で、水蒸気量[g/m3]=飽和水蒸気量[g/m3]となっており、このときの湿度は100%です。
露点は水蒸気量のみで決まるので、これを満たす空気はaです。
問2
解答:およそ10g
解説:
グラフより、空気aの水蒸気量は約23g/m3、空気aの15℃の飽和水蒸気量は約13g/m3より、
空気aを15℃まで下げると、約10g/m3(23g/m3 -13g/m3)の水滴が出てくるので、空気1m3では、
10g/m3×1m3=10g
問3
解答:ウ
解説:
湿度は、以下の式で表すことができます。
・湿度(%)=水蒸気量[g/m3]/飽和水蒸気量[g/m3]×100
この式を変形すると、
飽和水蒸気量[g/m3]=水蒸気量[g/m3]/湿度(%)×100=15/75×100=20g/m3
グラフより、飽和水蒸気量が20g/m3になる温度は、約22.5℃です。
大問8
問1
解答:エ
解説:
気体の水を水蒸気といいます。
湯気(水蒸気が冷えてできた水の粒)は見えますが、水蒸気は見えません。
空気は水蒸気を含むことができる入れ物とみなせます。
空気が水蒸気をどのくらい含むことができるのかを表す尺度として、1辺が1m・体積1m3の立方体の空気中に含まれている水蒸気量(g)、単位[g/m3]を用います。
空気に含まれる水蒸気が最大になっている状態を、水蒸気で飽和しているといい、空気1m3が含むことができる最大の水蒸気量を、飽和水蒸気量といいます。
ある量の水蒸気を含む空気の温度を下げていくと、含みきれなくなった水蒸気量が凝結して水滴となって現れます。このときの温度を露点といいます。
地面が太陽熱などで暖められると上昇気流が生じて、空気は上昇します。
空気は上昇すると膨張して温度が下がります。
空気の成分比率は、体積の割合で多い順から、窒素(約78%)、酸素(約21%)、アルゴン(約0.9%)、二酸化炭素(約0.04%)です。このほか、ネオン、ヘリウムなども微量ですが含まれています。
これらの気体分子(粒子)は、上空の空気による大気圧により押されていますが、空気が上昇すると大気圧が低くなって空気の圧力のほうが高くなるため、膨張します。
膨張するとは、空気の粒子の動きが盛んになる、つまり空気の粒子の運動エネルギー[J]が大きくなるということです。
エネルギーは移り変わります。
空気の粒子の運動エネルギー[J]は、その空気がもつ熱エネルギー[J]によってのみまかなわれ、膨張の際の外部との熱の出入りがありません。
これを断熱膨張といいます。
空気が断熱膨張すると、熱エネルギーが失われるので、空気の温度が下がっていきます。
こうして、空気の温度が露点以下となって、含みきれなくなった水蒸気量が凝結して水滴となって現れます。
さらに空気が上昇して温度が下がると、氷の結晶ができはじめます。
雲は、小さな水滴や氷の結晶が集まってできたものです。
上昇気流によって支えられているため粒は落下しませんが、粒どうしが衝突し合うなどして大きく成長すると落下し、雨や雪が降ります。
ピストンを引くと、丸底フラスコ内の空気の気圧が下がるので、丸底フラスコ内の空気が断熱膨張し、温度が下がり、露点以下となって容器内が線香の煙が水滴をつくる核となって、白く曇ります。
実験の際に、丸底フラスコ内にぬるま湯を入れるのは、水蒸気量を増やして、湿度を100%近くまで高め、温度がわずかに下がっただけで露点に達して水滴が発生するようにするためです。
問2
解答:露点
解説:
問1解説参照。
問3
解答:ア
解説:
・選択肢イ
地面が太陽熱などで暖められると空気は上昇し、それと比較して冷たい場所に空気が流れ、空気が下降します。
空気が上昇すると、その場所では空気を構成する粒子の数が減るため、気圧が減少し、低気圧となります。
雲が生じるのは、低気圧の場合です。
空気が下降すると、その場所では空気を構成する粒子が押されて数が増えるため、気圧が上昇し、高気圧となります。
高気圧では、気圧が上昇、空気が断熱圧縮されるため、空気の温度が上がり、露点以上になると水滴は水蒸気となって空気中に戻っていくので、
高気圧では天気が良いです。
問4
解答:イ
解説:
問1解説参照。
大問9
問1
解答:温暖前線
解説:
空気の成分比率は、体積の割合で多い順から
窒素(約78%)、酸素(約21%)、アルゴン(約0.9%)、二酸化炭素(約0.04%)です。
このほか、ネオン、ヘリウムなども微量ですが含まれています。
これらの気体分子(粒子)は、空気中を盛んに動いており、地面などに衝突して圧力(気圧)が生じます。
地面が太陽熱などで暖められると空気は上昇し、それと比較して冷たい場所に空気が流れ、空気が下降します。
空気が上昇すると、その場所では空気を構成する粒子の数が減るため、気圧が減少し、低気圧となります。
空気が下降すると、その場所では空気を構成する粒子が押されて数が増えるため、気圧が上昇し、高気圧となります。
空気は、冷たい方から温かい方に水平に流れます。
地球の地上10kmまでを対流圏といい、対流がさかんに起こっています。
対流のうち、水平方向の動きを風、垂直方向の動きを気流といいます。
暖かい場所では上昇気流が生じて低気圧となり、上昇した空気は冷たい方に流れ(風)、冷たい場所では下降気流が生じて高気圧となり、地表面では、暖かい場所(低気圧)から冷たい場所(高気圧)に向かって流れます(風)。
地球では、自転速度の差によって生じる右向きの力であるコリオリの力が発生するので、北半球の風向は、等圧線に対して垂直な方向よりも右にそれて吹きます。
そのため、低気圧では反時計回りに風が吹き込み、高気圧では時計回りに風が吹き出します。
北半球では、北緯30〜60度付近で吹く西寄りの風である偏西風が吹くので、低気圧は東から西に流れます。
低気圧が流れることで、暖気と寒気(緯度が上がると冷える)が触れ、寒冷前線と温暖前線が生じます。
この前線をともなう低気圧のことを、温帯低気圧といいます。
偏西風により低気圧は東から西に流れ、コリオリの力により風は低気圧に反時計回りに吹き込むことで、
温帯低気圧の左側で寒冷前線が、温帯低気圧の右側で温暖前線が生じます。
前線が通過する順番は、温暖前線→寒冷前線の順です。
温暖前線を正面から見ると、密度が小さく軽い暖気が密度が高く重たい寒気の上にはいあがり、寒気を後退させながら進みます。
このため緩やかな上昇気流が生じ、前線(暖気と寒気の境目である前線面と地面との接点)から右に向かって乱層雲・高層雲・巻層雲・巻雲などの層状の雲が生じ、乱層雲により広い範囲(前線から200〜300km)に長い時間、弱い雨を降らせます。
通過後は、暖気におおわれるため気温が上がり、風向が南よりに変わります。
寒冷前線を正面から見ると、密度が高く重たい寒気が密度が低く軽い暖気の下にもぐり込み、暖気を垂直方向に押し上げながら進みます。
このため激しい上昇気流が生じ、前線から左に向かって積乱雲や積雲などが生じ、積乱雲により狭い範囲(前線から50〜60km)に短時間で強い雨が降らせます。
通過後は、寒気に覆われるため気温が下がり、風向が南よりから北よりに急変します。
問2
解答:ア
解説:
問1解説参照。
問3
解答:1016hPa
解説:
気圧の等しい地点を結んだときにできる線を、等圧線といいます。
等圧線は全体としてなめらかな曲線となり、途中で枝分かれしたり、消えてなくなったりすることはありません。
等圧線は、1000hPaを基準にして、4hPaごとに細い線が引かれ、20hPaごとに太い線が引かれます。
高気圧は、等圧線が丸く閉じている部分で、中心にいくほど気圧が高くなります。
低気圧は、等圧線が丸く閉じている部分で、中心にいくほど気圧が低くなります。
また低気圧は、等圧線の間隔がせまく、距離に対しての気圧の変化である気圧傾度が大きいため、風が強く吹き込みます。
以上の知識をもとに、問題を解きます。
A地点は高気圧から低気圧に向かって、1020hPaの等圧線から1本目の等圧線の位置にあるので、気圧は、1020hPa – 4hPa=1016hPa、です。
問4
解答:エ
解説:
A地点では、温帯低気圧の温暖前線が通過して、暖気に覆われています。
温帯低気圧が偏西風により流れてくるため、A地点ではこのあと寒冷前線が近づいてきます。
寒冷前線を正面から見ると、密度が高く重たい寒気が密度が低く軽い暖気の下にもぐり込み、暖気を垂直方向に押し上げながら進みます。
このため激しい上昇気流が生じ、前線から左に向かって積乱雲や積雲などが生じ、積乱雲により狭い範囲(前線から50〜60km)に短時間で強い雨が降らせます。
通過後は、寒気に覆われるため気温が下がり、風向が南よりから北よりに急変します。
大問10
問1
解答: 季節:冬、気団:シベリア気団
解説:
空気の成分比率は、体積の割合で多い順から
窒素(約78%)、酸素(約21%)、アルゴン(約0.9%)、二酸化炭素(約0.04%)です。
このほか、ネオン、ヘリウムなども微量ですが含まれています。
これらの気体分子(粒子)は、空気中を盛んに動いており、地面などに衝突して圧力(気圧)が生じます。
地面が太陽熱などで暖められると空気は上昇し、それと比較して冷たい場所に空気が流れ、空気が下降します。
空気が上昇すると、その場所では空気を構成する粒子の数が減るため、気圧が減少し、低気圧となります。
空気が下降すると、その場所では空気を構成する粒子が押されて数が増えるため、気圧が上昇し、高気圧となります。
空気は、冷たい方から温かい方に水平に流れます。
地球の地上10kmまでを対流圏といい、対流がさかんに起こっています。
対流のうち、水平方向の動きを風、垂直方向の動きを気流といいます。
暖かい場所では上昇気流が生じて低気圧となり、上昇した空気は冷たい方に流れ(風)、冷たい場所では下降気流が生じて高気圧となり、地表面では、暖かい場所(低気圧)から冷たい場所(高気圧)に向かって流れます(風)。
宇宙から地球を見ると(これを天体上という)、地球は公転面に垂直な面に対して地軸を23.4°傾けて公転しており、
冬では、地軸の北極側を太陽と反対方向に向けることになるため、
北半球では昼の長さが短く、夜の長さが長くなり、太陽から受ける光エネルギーの量が減少するため、寒くなります。
固体は液体より冷えやすく暖まりやすいです。
ゆえに、冬では、ユーラシア大陸が冷たい場所(高気圧)、日本海や太平洋が暖かい場所(低気圧)となります。
だから冬では、西高東低の気圧配置となります。冬の気圧配置として、等圧線が縦縞となることも覚えましょう。
ユーラシア大陸で発達する高気圧をシベリア気団といい、陸にあるため冷たく乾燥しています。
大陸と海洋でのあたたまりやすさの違いにより、1年周期で風向・風速が変化する風を季節風といいます。
冬は、ユーラシア大陸が冷たい場所(高気圧)、日本海や太平洋が暖かい場所(低気圧)なので、風は、北西のユーラシア大陸から太平洋に向けて吹くため、冬の季節風は北西の風です。
問2
解答:北西
解説:
問1解説参照。
問3
解答:梅雨前線
解説:
空気は、冷たい方から温かい方に水平に流れます。
地球の地上10kmまでを対流圏といい、対流がさかんに起こっています。
対流のうち、水平方向の動きを風、垂直方向の動きを気流といいます。
暖かい場所では上昇気流が生じて低気圧となり、上昇した空気は冷たい方に流れ(風)、冷たい場所では下降気流が生じて高気圧となり、地表面では、暖かい場所(低気圧)から冷たい場所(高気圧)に向かって流れます(風)。
冬に発達するシベリア気団(高気圧)について。
宇宙から地球を見ると(これを天体上という)、地球は公転面に垂直な面に対して地軸を23.4°傾けて公転しており、
冬では、地軸の北極側を太陽と反対方向に向けることになるため、
北半球では昼の長さが短く、夜の長さが長くなり、太陽から受ける光エネルギーの量が減少するため、寒くなります。
固体は液体より冷えやすく暖まりやすいです。
ゆえに、冬では、ユーラシア大陸が冷たい場所(高気圧)、日本海や太平洋が暖かい場所(低気圧)となります。
だから冬では、西高東低の気圧配置となります。冬の気圧配置として、等圧線が縦縞となることも覚えましょう。
ユーラシア大陸で発達する高気圧をシベリア気団といい、陸にあるため冷たく乾燥しています。
大陸と海洋でのあたたまりやすさの違いにより、1年周期で風向・風速が変化する風を季節風といいます。
冬は、ユーラシア大陸が冷たい場所(高気圧)、日本海や太平洋が暖かい場所(低気圧)なので、
風は、北西のユーラシア大陸から太平洋に向けて吹くため、冬の季節風は北西の風です。
夏に発達する小笠原気団(高気圧)について。
夏では、地軸の北極側を太陽の方向に向けることになるため、
北半球では昼の長さが長く、夜の長さが短くなり、太陽から受ける光エネルギーの量が多くなるため、暑くなります。
固体は液体より冷えやすく暖まりやすいです。
ゆえに、夏では、太平洋の南東地域が冷たい場所(高気圧)、日本列島が暖かい場所(低気圧)となります。
だから夏では、南高北低の気圧配置となります。
太平洋の南東地域で発達する高気圧を小笠原気団といい、暖かい場所にあり海にあるため暖かく湿ってしています。
夏は、太平洋の南東地域が冷たい場所(高気圧)、日本列島が暖かい場所(低気圧)なので、
風は、太平洋の南東地域からのユーラシア大陸から太平洋に向けて湿った風が吹くため、夏の季節風は南東の風です。
また、オホーツク海付近では、オホーツク海気団(高気圧)があります。
オホーツク海気団は、冷たい海洋にあるので高気圧で、相対的に暖かい場所である北海道に向けて風が吹きます。
図2の前線は、停滞前線です。
停滞前線は、オホーツク海気団と小笠原気団がほぼつりあい、両者の境にできる前線です。
春から夏にかけて発生する停滞前線を、梅雨前線といいます。
夏は小笠原気団が発達してオホーツク海気団を北へ追いやりますが、秋になると小笠原気団の勢力が弱まり、オホーツク海気団が再び南下してきて、
再びオホーツク海気団と小笠原気団がほぼつりあいます。
この秋に発生する停滞前線を、秋雨前線といいます。
問4
解答:エ
解説:
問3解説参照。
大問11
問1
解答: ①:ア、②:ア
解説:
空気の成分比率は、体積の割合で多い順から
窒素(約78%)、酸素(約21%)、アルゴン(約0.9%)、二酸化炭素(約0.04%)です。
このほか、ネオン、ヘリウムなども微量ですが含まれています。
これらの気体分子(粒子)は、空気中を盛んに動いており、地面などに衝突して圧力(気圧)が生じます。
地面が太陽熱などで暖められると空気は上昇し、それと比較して冷たい場所に空気が流れ、空気が下降します。
空気が上昇すると、その場所では空気を構成する粒子の数が減るため、気圧が減少し、低気圧となります。
空気が下降すると、その場所では空気を構成する粒子が押されて数が増えるため、気圧が上昇し、高気圧となります。
空気は、地表面では冷たい方(高気圧)から温かい方(低気圧)に水平に流れます。
地球の地上10kmまでを対流圏といい、対流がさかんに起こっています。
対流のうち、水平方向の動きを風、垂直方向の動きを気流といいます。
暖かい場所では上昇気流が生じて低気圧となり、上昇した空気は冷たい方に流れ(風)、冷たい場所では下降気流が生じて高気圧となり、地表面では、暖かい場所(低気圧)から冷たい場所(高気圧)に向かって流れます(風)。
固体は液体より冷えやすく暖まりやすいです。
ゆえに、昼間は陸が暖かく海が冷たいので、地表面の風は海から陸に向かって吹きます。これを陸風といいます。
夜は陸が冷たく海が暖かいので、地表面の風は陸から海に向かって吹きます。これを海風といいます。
問2
解答: A:イ、B:ア、C:エ、D:ウ
解説:
夜は陸が冷たく海が暖かいので、海では低気圧となり上昇気流が生じ、陸では高気圧となり下降気流が生じます。
問3
解答: 向き:イ、風の名前:陸風
解説:
問1解説参照。