指導経験20年以上のプロ家庭教師。北海道の高校受験に特化。勉強がとても苦手な子の指導が得意です。
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大問1
問1
解答:水の中からガラス管を抜く
解説:
化学変化のうち、1種類の物質から、2種類以上の物質ができる変化を分解といいます。
本問は、酸化銀の熱分解を題材にした問題です。
酸化銀の熱分解の化学反応式は、以下の通りです。
酸化銀→銀+酸素(2Ag2O→4Ag+O2)
酸化銀を熱分解すると、気体として酸素が発生します。
酸素は助燃性をもつので、火のついた線香を試験管Bに入れると、線香は激しく燃えます。
代表的な気体の性質は、以下の通りです。
・酸素
酸素の性質として、以下の4つを押さえましょう。
①無色・無臭、②空気よりやや重い(空気の重さの約1.1倍)、③水にとけにくい、★④助燃性をもつ
このほかの気体の性質も、ここで押さえましょう。
・水素
水素の性質として、以下の4つを押さえましょう。
①無色・無臭、②最も軽い気体(空気の重さの約0.08倍)、③水にとけにくい、★④可燃性をもつ
水素は、亜鉛またはマグネシウムにうすい塩酸を加えると発生します。
また、水(H2O)や塩酸(HCl)を電気分解することでも発生します(水素イオンH+より、陰極で発生)
・二酸化炭素
二酸化炭素の性質として、以下の4つを押さえましょう。
①無色・無臭、★②空気より重い(空気の重さの約1.5倍)、③水に少しとける(H+を放出する酸より水溶液は酸性)、★④石灰水を白く濁らせる
・窒素
空気の約8割を占める窒素は、以下の5つの性質を持ちます。
①無色・無臭、②空気より少しだけ軽い、③水に溶けにくい、④助燃性(O2)・可燃性(H2)なし
★⑤常温では他の物質と結びついて化学変化を起こすことはほとんどない(この性質を利用した食品の酸化を防ぐ方法に、窒素充填がある)
・アンモニア
アンモニアの性質として、以下の4つを押さえましょう。
★①無色・刺激臭、★②空気より軽い、★③水に非常によく溶ける(20℃の水1cm3に702cm3溶ける)(OH–を放出するアルカリより水溶液はアルカリ性)→アンモニアの噴水実験、★④塩化水素と反応し、白煙(塩化アンモニウムの白色の固体)を生じる
発生した気体が水に溶けにくい気体(酸素や水素や二酸化炭素など)のとき、水上置換法を用います。
はじめに出てくる気体はフラスコ内の空気なので、集めません。
水上置換法を用いる実験は、
・二酸化マンガンにうすい過酸化水素を加える→酸素が発生
・酸化銀を加熱する→酸素が発生
・亜鉛やマグネシウムにうすい塩酸を加える→水素が発生
・石灰水にうすい塩酸を加える→二酸化炭素が発生
・炭酸水素ナトリウムを加熱する→二酸化炭素が発生
・酸化銅に炭素を加えて加熱する→二酸化炭素が発生
酸化銀の熱分解の実験を終えるとき、逆流防止のために、火を止める前にガラス管の先を水そうから抜きます。
火を止めると試験管内部が冷えて気圧が下がり、下がった気圧を補うために外気を取り込むので、火を止める前にガラス管の先を抜かないと、水がガラス管を通じて逆流して、加熱部触れて急冷されると試験管が割れて危険だからです。
問2
解答:酸素
解説:
酸化銀を熱分解すると、気体として酸素が発生します。
酸素は助燃性をもつので、火のついた線香を試験管Bに入れると、線香は激しく燃えます。
問3
解答:2Ag2O→4Ag+O2
解説:
化学反応式を書くとき、まず化学式のみを書きます。
酸化銀の熱分解の場合、
Ag2O→Ag+O2
次に、上の式にある各原子の数を、左右で合わせます。
酸素原子(O)は、左側が1個、右側が2個より、Ag2Oを2倍します。
2Ag2O→Ag+O2
銀原子(Ag)は、左側が4個、右側が1個より、Agを4倍します。
2Ag2O→4Ag+O2
すべての原子を見たので、これで完成です。
なお、「2Ag2O→4Ag+O2」を化学反応式、
化学反応式を構成する「Ag2O」「Ag」「O2」を化学式といいます。
問4
解答:ウ
解説:
酸素が発生する反応として、以下の例を覚えましょう。
・二酸化マンガンにうすい過酸化水素を加える
・過酸化水素を加熱する
・酸素系漂白剤にお湯を加える
・酸化銀を加熱する
・水を電気分解する
二酸化炭素が発生する反応として、以下の例を覚えましょう。
・石灰水にうすい塩酸を加える
・炭酸水素ナトリウムを加熱する
・炭酸水素ナトリウムにうすい塩酸を加える
・炭酸アンモニウムを加熱する
・酸化銅に炭素を加えて加熱する
水素が発生する反応として、以下の例を覚えましょう。
・鉄にうすい塩酸を加える
・亜鉛にうすい塩酸を加える
・マグネシウムにうすい塩酸を加える
・水を電気分解する(水素イオンH+より、陰極で発生)
・塩酸を電気分解する(水素イオンH+より、陰極で発生)
アンモニアが発生する反応として、以下の例を覚えましょう。
・塩化アンモニウムと水酸化カルシウムの混合物を加熱する
・塩化アンモニウムと水酸化ナトリウムの混合物を加熱する(発熱反応)
・塩化アンモニウムと水酸化バリウムの混合物を加熱する
・炭酸アンモニウムを加熱する
大問2
問1
解答: 気体:二酸化炭素、化学式:CO2
解説:
化学変化のうち、2種類以上の物質が結びついて、まったく別の新しい物質ができる変化を、化合といいます。
ある物質が酸素と化合することを酸化といい、酸化によってできた物質を酸化物といいます。
酸化の例として、銅の酸化があります。
・銅の酸化
銅+酸素→酸化銅(2Cu+O2→2CuO)
質量比は、Cu:O2:CuO=4:1:5
酸化物から何らかの方法で酸素を取り除くと、再びもとの物質に戻ります。
このように、酸化物から酸素を取り除く変化を還元といい、酸化物から酸素を取り除くはたらきをする物質を還元剤といいます。
還元剤として、水素や炭素などが用いられます。
還元の例として、以下の2つを押さえましょう。
・酸化銅の炭素による還元
酸化銅(黒色)+炭素→銅(赤色)+二酸化炭素(2CuO+C→2Cu+CO2)
・酸化銅の水素による還元
酸化銅(黒色)+水素→銅(赤色)+水
(CuO+H2→Cu+H2O)
ここで、例えば酸化銅を炭素で還元する反応では、酸化銅は還元されて銅になり、還元剤である炭素は酸化されて二酸化炭素になっています。
このように、還元反応が起こると同時に酸化反応が起こるので、反応における両者の側面をとらえて、酸化還元反応ということがあります。
問2
解答:加熱した物質が再び酸化したため
解説:
まず、銅の酸化と還元反応の化学反応式を書きます。
銅の酸化:銅(赤色)+酸素→酸化銅(黒色)(2Cu+O2→2CuO)※複数回の加熱が必要
銅の還元:酸化銅(黒色)+炭素→銅(赤色)+二酸化炭素(2CuO+C→2Cu+CO2)
実験によって、酸化銅が還元されて銅になります。
火を止めると試験管内部が冷えて気圧が下がり、下がった気圧を補うために外気を取り込みます。
もしこのときピンチコックを閉め忘れたなら、外気が取り入れられ、加熱された銅に酸素が化合して、銅が酸化されて酸化銅に戻ってしまいます。
問3
解答:還元
解説:
問1解説参照。
大問3
問1
解答:イ
解説:
フタをしないで木炭(炭素C)の一部が燃焼(酸化)すると、
木炭(C)+酸素→二酸化炭素
より、二酸化炭素が外気に放出されるので、発生した二酸化炭素の分だけ、木炭の質量は軽くなります。
天秤の右側の木炭が燃焼しているので、質量は左>右となり、左が下がります。
スチールウール(鉄)の燃焼(酸化)の化学反応式は、
鉄+酸素→酸化鉄
銀白色の鉄が酸化(酸素と化合)して、黒色の酸化鉄となります。
酸化鉄は鉄と酸素と化合してできた化合物なので、化合した酸素の質量分だけ、鉄より質量が大きくなります。
天秤の右側のスチールウールが燃焼しているので、質量は左<右となり、右が下がります。
問2
解答:ウ
解説:
問1解説参照。
問3
解答: 単体:C、O2 化合物:CO2
解説:
木炭(炭素C)が酸素(O2)と化合する化学反応式は、以下の通りです。
C+O2→CO2
物質は、純物質と混合物に分けられます。
純物質はさらに、単体と化合物に分けられます。
純物質とは、水(H2O)や食塩(塩化ナトリウム)(NaCl)などのように、1種類の物質だけからできているものです。
単体とは、酸素(O2)や鉄(Fe)など、1種類の原子からできている物質のことです。
化合物とは、水(H2O)や食塩(塩化ナトリウム)(NaCl)などのように、2種類以上の原子からできている物質のことです。
混合物とは、2種類以上の純物質が混じり合ったものをいいます。例えば食塩水は、水と食塩という2種類の純物質が混じった混合物です。
大問4
問1
解答:ヒトの体温に近づけるため
解説:
多くの細胞が集まり、1つのからだをつくっている生物を、多細胞生物といいます。
多細胞生物では、形やはたらきが同じ細胞が集まり組織を、組織が集まり器官を、器官が集まり個体をつくっています。
細胞→組織→器官→個体、の順で生物は形づくられています。
植物の組織の例として道管・師管が、植物の器官として、根・茎・葉・花などがあります。
動物の組織の例として上皮・神経・筋組織が、動物の器官として、皮膚・目・心臓・胃などがあります。
炭水化物・タンパク質・脂肪を三大栄養素といい、食べた三大栄養素を分解する器官を消化器官といいます。
消化器官は、消化管と消化せんの2つに分けて考えます。
消化管とは、口から肛門までの食物の通る管のことで、食物は、口→食道→胃→十二指腸→小腸→大腸→肛門、という流れで通ります。
消化せんは食べた三大栄養素を分解する(別のものにする)消化液を分泌する消化器官で、だ液せん、胃、肝臓、すい臓、小腸があります。
消化液には消化酵素を含むものと含まないものがあります。
消化酵素とは、炭水化物・タンパク質・脂肪を分解する(粒の大きさが小さい別のものにする)酵素です。
消化酵素の特徴として、以下の4つを押さえましょう。
①決まった物質のみにはたらく(基質特異性)
②反応の前後で変化しない(触媒作用)
③はたらく温度が決まっている(最もよくはたらく温度:ヒトの体温付近、はたらきを失う(失活)温度:70℃くらい)
④はたらくpHが決まっている(だ液中のアミラーゼ:中性付近、胃液中のペプシン:酸性、すい液中の消化酵素:中性〜弱アルカリ性)
炭水化物はまず、だ液せんから分泌された消化液(消化酵素を含む)であるだ液に含まれるアミラーゼによりブドウ糖がいくつか結合したものである麦芽糖に分解されます。
次に、すい臓から分泌された消化液(消化酵素を含む)であるすい液に含まれるアミラーゼにより分解され、ブドウ糖がいくつか結合したものである麦芽糖に分解されます。
そして、小腸の壁から分泌された消化酵素のマルターゼにより、ブドウ糖に分解されます。
デンプンの消化モデル実験として、問題のような実験が行われます。
対照実験では、ある実験を「調べたい条件」以外のものをすべて同じにした状態で行い、両者を比べることで結果が異なれば、「調べたい条件」が原因と証明できます。
試験管B1は試験管A1の試験管B2は試験管A2の対照実験です。
試験管A1にはだ液が含まれているので、デンプンのりが分解され、ヨウ素液の色が変化しません。
しかし、デンプンのりが分解されたのは、温度(40℃の湯)が原因かもしれません。
そこで、だ液のみ無く、他の条件が試験管A1と全く同じ試験管B1を用意することで、試験管B1のみヨウ素液の色が青紫色になることから、だ液によりデンプンのりが分解されたと断定することができます。
試験管A2にはだ液が含まれているので、デンプンのりが分解され、ブドウ糖がいくつか結合したものができます。
しかし、デンプンのりが分解されたのは、温度(40℃の湯)が原因かもしれません。
そこで、だ液のみ無く、他の条件が試験管A2と全く同じ試験管B2を用意し、両方の試験管にベネジクト液を加えて、沸とう石を加えて加熱すると、試験管A2のみ赤褐色の沈殿ができていることから、だ液のはたらきによりデンプンが分解し、ブドウ糖がいくつか結合したものができたことが分かります。
ベネジクト液は、ブドウ糖がいくつか結合したものや、ブドウ糖を検出するときに用いられる青色の液体です。
青色なのは、ベネジクト液に銅イオンが含まれているからです。
ブドウ糖がいくつか結合したものや、ブドウ糖を含む溶液にベネジクト液を加えて加熱すると、酸化銅の赤褐色の沈殿ができますが、糖の濃度によっては、黄色〜赤褐色になります。
問2
解答:ベネジクト液
解説:
問1解説参照。
問3
解答:急に沸とうするのを防ぐため
解説:
ベネジクト液に沸とう石を加えて加熱するのは、突沸を防ぐためです。
問4
解答:A2、B1
解説:
試験管A1にはだ液が含まれているので、デンプンのりが分解され、ヨウ素液の色が変化しません。
試験管B1にはだ液が含まれていなく、デンプンのりが分解されないので、ヨウ素液の色が青紫色に変化します。
試験管A2にはだ液が含まれているので、デンプンのりが分解され、ブドウ糖がいくつか結合したものができ、試験管にベネジクト液を加えて、沸とう石を加えて加熱すると、赤褐色の沈殿ができます。
試験管B1にはだ液が含まれていなく、デンプンのりが分解されないので、試験管にベネジクト液を加えて、沸とう石を加えて加熱しても、ベネジクト液の色は青色のまま変化しません。
問5
解答:麦芽糖
解説:
炭水化物はまず、だ液せんから分泌された消化液(消化酵素を含む)であるだ液に含まれるアミラーゼによりブドウ糖がいくつか結合したものである麦芽糖に分解されます。
次に、すい臓から分泌された消化液(消化酵素を含む)であるすい液に含まれるアミラーゼにより分解され、ブドウ糖がいくつか結合したものである麦芽糖に分解されます。
そして、小腸の壁から分泌された消化酵素のマルターゼにより、ブドウ糖に分解されます。
大問5
問1
解答:すい液
解説:
多くの細胞が集まり、1つのからだをつくっている生物を、多細胞生物といいます。
多細胞生物では、形やはたらきが同じ細胞が集まり組織を、組織が集まり器官を、器官が集まり個体をつくっています。
細胞→組織→器官→個体、の順で生物は形づくられています。
植物の組織の例として道管・師管が、植物の器官として、根・茎・葉・花などがあります。
動物の組織の例として上皮・神経・筋組織が、動物の器官として、皮膚・目・心臓・胃などがあります。
炭水化物・タンパク質・脂肪を三大栄養素といい、食べた三大栄養素を分解する器官を消化器官といいます。
消化器官は、消化管と消化せんの2つに分けて考えます。
消化管とは、口から肛門までの食物の通る管のことで、食物は、口→食道→胃→十二指腸→小腸→大腸→肛門、という流れで通ります。
消化せんは食べた三大栄養素を分解する(別のものにする)消化液を分泌する消化器官で、だ液せん、胃、肝臓、すい臓、小腸があります。
消化液には消化酵素を含むものと含まないものがあります。
消化酵素とは、炭水化物・タンパク質・脂肪を分解する(別のものにする)酵素です。
だ液せんからは消化液であるだ液が分泌され、だ液は、消化酵素であるアミラーゼ(炭水化物を分解)を含みます。
胃からは消化液である胃液が分泌され、胃液は、消化酵素であるペプシン(タンパク質をペプトンに分解)を含みます。
肝臓からは消化液である胆汁が分泌され、胆のうに蓄えられます。胆汁は消化酵素を含まず、脂肪を乳化してすい液・リパーゼの働きを助けます。
すい臓からは消化液であるすい液が分泌され、すい液は、消化酵素であるアミラーゼ(炭水化物を麦芽糖に分解)・トリプシン(ペプトンをポリペプチドに分解)・リパーゼ(乳化した脂肪を脂肪酸とモノグリセリドに分解)を含みます。
小腸の壁からは、消化酵素であるマルターゼ(麦芽糖をブドウ糖に分解)・ペプチダーゼ(ポリペプチドをアミノ酸に分解)が分泌されます。
こうして消化器官を通った三大栄養素である炭水化物・タンパク質・脂肪は、それぞれブドウ糖・アミノ酸・脂肪酸とモノグリセリドに分解され、粒の大きさが小さくなります。
まとめると、
三大栄養素である炭水化物・タンパク質・脂肪が、それぞれ、ブドウ糖・アミノ酸・脂肪酸+モノグリセリドに消化されるときに、
・炭水化物→ブドウ糖
炭水化物はまず、だ液せんから分泌された消化液(消化酵素を含む)であるだ液に含まれるアミラーゼにより分解されます。
次に、すい臓から分泌された消化液(消化酵素を含む)であるすい液に含まれるアミラーゼにより分解され、ブドウ糖がいくつか結合したものである麦芽糖に分解されます。
そして、小腸の壁から分泌された消化酵素のマルターゼにより、ブドウ糖に分解されます。
・タンパク質→アミノ酸
タンパク質はまず、胃の胃腺から分泌された消化液である胃液(消化酵素を含む)に含まれるペプシンにより、ペプトンに分解されます。
次に、すい臓から分泌された消化液(消化酵素を含む)であるすい液に含まれるトリプシンにより、ポリペプチドに分解されます。
そして、小腸の壁から分泌された消化酵素のペプチダーゼにより、アミノ酸に分解されます。
・脂肪→脂肪酸+モノグリセリド
脂肪はまず、肝臓から分泌された消化液である胆汁(消化酵素を含まない)により、脂肪を乳化します。
次に、すい臓から分泌された消化液(消化酵素を含む)であるすい液に含まれるリパーゼにより、脂肪酸+モノグリセリドに分解されます。
水と油など、相互に混ざり合わない液体を、よく混ざり合った状態にすることを乳化といいます。
胆汁中には消化酵素がなく、胆汁そのものには消化能力はなく、すい液に含まれる酵素リパーゼによる脂肪の分解を補助しています。
脂肪はそのままでは水と分離して消化を受けにくいですが、胆汁のはたらきで脂肪の粒が細かくなり、水の中に散らばる(乳化する)ことで、消化されやすくなります。
ブドウ糖・アミノ酸・脂肪酸とモノグリセリドは、小腸の柔毛に吸収されていきます。
ブドウ糖とアミノ酸は、小腸の柔毛の毛細血管(A)に入り、門脈→肝臓→肝静脈→心臓→大動脈を経て、全身の細胞に送り届けられ、細胞呼吸の材料として利用されます。
脂肪酸とモノグリセリドは、小腸の柔毛に吸収されると脂肪に際合成されてリンパ管(B)に入り、胸管(静脈)→心臓→大動脈を経て、全身の細胞に送り届けられ、細胞呼吸の材料として利用されます。
問2
解答:ペプシン
解説:
問1解説参照。
問3
解答: 分解した物質:アミノ酸、入る管:毛細血管
解説:
問1解説参照。
問4
解答: ①細胞による呼吸(細胞呼吸)、②肝臓
解説:
ヒトの生命活動に必要なエネルギーは、細胞呼吸によって得られます。
細胞は、生命活動に必要なエネルギーを得るために、ブドウ糖などの有機物を酸素を用いて分解する、呼吸を行っています。
この細胞の呼吸を、肺などの呼吸器での呼吸(外呼吸)に対して、内呼吸といい、細胞のミトコンドリアで行われます。
呼吸とは、有機物を酸素を使って分解し(燃やし)、二酸化炭素と水に変え、化学エネルギーを取り出す活動です。
三大栄養素(有機物)である炭水化物・タンパク質・脂肪は、消化管を経て、ブドウ糖・アミノ酸・脂肪酸とモノグリセリドになり、小腸の柔毛で吸収されます。
小腸の柔毛に吸収されたブドウ糖・アミノ酸・脂肪酸とモノグリセリドのうち、
ブドウ糖とアミノ酸は、小腸の柔毛の毛細血管に入り、門脈→肝臓→肝静脈→心臓→大動脈→全身の毛細血管を経て、全身の細胞に送り届けられ、細胞呼吸の材料として利用されます。
脂肪酸とモノグリセリドは、小腸の柔毛に吸収されると脂肪に際合成されてリンパ管に入り、胸管(静脈)→心臓→大動脈→全身の毛細血管を経て、全身の細胞に送り届けられ、細胞呼吸の材料として利用されます。
細胞呼吸では、ブドウ糖と脂肪が燃焼(酸素と化合)して水と二酸化炭素が発生し、窒素を含むアミノ酸が燃焼(酸素と化合)して水と二酸化炭素とアンモニアが発生します。
これら不要物は血しょうにとけて、水はじん臓を通して尿として体外に排出されます。
アミノ酸(窒素を含む)の分解などにより生じるアンモニア(NH3)は、非常に毒性が強いため、そのままでは排出されず、肝臓で無毒の尿素につくりかえられてから、じん臓でこしとられ、尿として体外に排出されます。
肝臓の主なはたらきは、以下の4つです。
①古い赤血球を分解し、胆汁をつくる
②ブドウ糖をグリコーゲンに変えて蓄え、必要に応じて送り出す(ブドウ糖は小腸の柔毛の毛細血管で吸収され門脈を通じて肝臓に送り届けられます)
③有毒物質を無毒にする(解毒作用)
④有毒なアンモニアを無毒の尿素に変える
また血液は、固形成分の血球(赤血球・白血球・血小板)と、液体成分の血しょうからできています。
このうち血しょうは、養分・二酸化炭素・不要物(尿素など)を運搬する働きをします。
血液中の血しょうが毛細血管の外にしみ出て、細胞間を満たしている液を組織液といいます。
組織液は、細胞に酸素や養分を与え、細胞呼吸で生じた不要物(二酸化炭素、水、アンモニアなど)をとかし、血管やリンパ管に運びます。
大問6
問1
解答: 血液:動脈血、血管:c、d
解説:
血液循環は、肺循環と体循環の2つに大別されます。
・肺循環
肺循環とは、心臓から出た血液が肺を通り、心臓へともどる経路のことです。
血液の流れは、心臓の右心室→肺動脈(静脈血)(b)→肺の毛細血管→肺静脈(動脈血)(c)→左心房と循環します。
なお、心臓は4つの部屋からなり、
正面から見たとき、左側の部屋を「右〜」、右側の部屋を「左〜」、
上の部屋を「〜心房」、下の部屋を「〜心室」と呼びます。
心臓をつなぐ血管は、心臓に戻る血液が流れる血管を「〜静脈」、心臓から出る血液が流れる血管を「〜動脈」、
心臓と体をつなぐ血管を「大〜」、心臓と肺をつなぐ血管を「肺〜」と呼びます。
酸素を多く含む血液を動脈血(鮮紅色)、酸素が少ない血液を静脈血(少し暗い赤色)といいます。
・体循環
体循環とは、心臓から出た血液が全身の細胞を巡って心臓にもどる経路のことです。
血液の流れは、心臓の左心室→大動脈(動脈血)(d)→全身の毛細血管(細胞呼吸)→大静脈(静脈血)(a)→右心房と循環します。
問2
解答: 部屋:c、名前:左心室
解説:
心臓は、心房と心室の伸縮と拡張を交互に繰り返すことで、血液を循環させる、ポンプのはたらきをしています。
この心臓の活動を、拍動といいます。
心臓の拍動の流れは、
心房の拡張→心房の収縮と心室の拡張→心室の収縮→心房の拡張→・・・
という流れです。
心房が拡張すると、大静脈(a)と肺静脈(d)から血液が、それぞれ心臓の右心房と左心房に吸い込まれることで流れますが、吸い込む力が弱いため、逆流の恐れがあります。
そのため、静脈には逆流を防ぐために弁がついています。
心臓の内部にも弁があり、心房と心室の間にある弁を房室弁、心室が動脈とつながる部分にある弁を半月弁といいます。
心臓から血液を送り出すとき、心室が収縮して、肺動脈(b)と大動脈(c)から血液が、それぞれ心臓の右心室と左心室から送り出されます。
問3
解答: 記号:イ、名前:赤血球
解説:
血液は、固形成分の血球(赤血球(イ)・白血球(エ)・血小板(ア))と、液体成分の血しょう(ウ)からできています。
このうち赤血球は酸素を運搬する働きをします。
これは赤血球中の赤い色素であるヘモグロビンが、酸素の多い所では酸素と結びつき、酸素の少ない所では酸素を放出する性質を持つためです。
血液中の血しょうは、養分・二酸化炭素・不要物(尿素など)を運搬する働きをします。
大問7
問1
解答: 器官:感覚器官、神経:中枢神経
解説:
多くの細胞が集まり、1つのからだをつくっている生物を、多細胞生物といいます。
多細胞生物では、形やはたらきが同じ細胞が集まり組織を、組織が集まり器官を、器官が集まり個体をつくっています。
細胞→組織→器官→個体、の順で生物は形づくられています。
植物の組織の例として道管・師管が、植物の器官として、根・茎・葉・花などがあります。
動物の組織の例として上皮・神経・筋組織が、動物の器官として、皮膚・目・心臓・胃などがあります。
生物が刺激を受け取るための器官を感覚器官(目・耳・鼻・舌・皮膚など)といいます。
それぞれの器官は、受け取る刺激が決まっています。
外界から刺激がくると、決まった感覚器官が受け取り、感覚神経を通して大脳に届き、大脳が感知してはじめて感覚となります。
神経系の種類は、中枢神経と末しょう神経に大別されます。
中枢神経は脳とせきずいからなり、末しょう神経は感覚神経(図のA)と運動神経(図のB)からなります。
感覚神経は、感覚器官(目・耳・鼻・舌・皮膚など)から中枢神経へ、刺激の電気信号を伝達します。
運動神経は、中枢神経から筋肉(骨格筋)へと、刺激を伝達します。
感覚神経はせきずいに背中側から入り、運動神経はせきずいの腹側から出ます。
外界の刺激に対し、意識して起こす反応を随意運動といい、刺激の電気信号が大脳を必ず通ります。
刺激の電気信号が通る経路は、原則、感覚器官→感覚神経(図のA)→せきずい(図のE)→大脳(D→C→F)→せきずい(図のE)→運動神経(B)→運動器官、です。
しかし、感覚神経からの信号がせきずいを通るか通らないかは、感覚器官が首(せきずい)より上にあるか下にあるかで決まります。
例えば、背中がかゆいので手で背中をかく場合、刺激の電気信号の経路は、背中の皮膚(感覚器官)→感覚神経→せきずい→大脳→せきずい→運動神経→手(運動器官)と、行きと帰り両方でせきずいを通ります。
しかし、落下するボールを手でつかむ場合、刺激の電気信号の経路は、目(感覚器官)→感覚神経(視神経)→大脳→せきずい→運動神経→手(運動器官)と、行きはせきずいを通らず、帰りのみ通ります。
問2
解答:A→(E)→D→C→F→(E)→B
解説:
実験に参加したヒトは、感覚器官である手を用いています。
感覚器官は、首(せきずい)より下にあるので、刺激の電気信号の経路は
左手(感覚器官)→感覚神経(A)→せきずい(E)→大脳(D→C→F)→せきずい(E)→運動神経(B)→右手(運動器官)と、行きと帰り両方でせきずいを通ります。
問3
解答:0.27秒
解説:
問題文に「ストップウォッチを持った人が左手でストップウォッチをスタートさせると同時に、→手でとなりの人の左手をにぎり」と、「同時に」を強調しているので、
表の平均時間は、14人分の刺激が伝わってから大脳で処理して命令を出すまでの時間の合計となります。
よって、1人が反応する時間は、3.78s/14人=0.27s/人、となります。
問4
解答: 無意識な行動:反射、伝わる順:A→E→B
解説:
外界の刺激に対し、無意識に起こる反応を反射といいます。
たとえば、うっかり熱いやかんに手を触れてしまった場合、思わず手を引っ込めますが、これが反射です。
反射は、刺激の電気信号の経路が、感覚器官→感覚神経(A)→せきずい(E)→運動神経(B)→運動器官、となり刺激の信号が大脳を通りません。
が、行動を起こした後、というかほぼ同時に、感覚器官→感覚神経(A)→せきずい(E)→大脳(C)、と刺激の電気信号が伝わることで、熱さを感じます。
反射は、信号が大脳を経由しないため、刺激を受け取ってから反応を起こすまでの時間が短く、危険回避に役立っています。
大問8
問1
解答:イ
解説:
・イとウ
空気の成分比率は、体積の割合で多い順から
窒素(約78%)、酸素(約21%)、アルゴン(約0.9%)、二酸化炭素(約0.04%)です。
このほか、ネオン、ヘリウムなども微量ですが含まれています。
ヒトが吸う空気は、21%が酸素、0.04%が二酸化炭素、78%が窒素です。
ヒトがはきだす空気は、16%が酸素、5%が二酸化炭素、78%が窒素です。
・エ
肺には筋肉がないため、横隔膜(筋肉でできている)やろっ骨を上下させることで、胸腔(肺が入った部屋)の容積を変化させて呼吸を行っています。
呼吸運動のモデル実験として、ストローとペットボトルを用いた実験があります。
ストローが気管、ゴム風船が肺、ゴム膜が横隔膜、ペットボトル内の空間が胸腔(肺が入った部屋)を表します。
ヒトが息を吸うと、横隔膜が下がり、ろっ骨が上がり、胸腔が膨らみます。
モデル実験では、横隔膜を表すゴム膜を引くと、胸腔を表すボトル内の気圧が下がり、肺を表す風船内部の空気の気圧の方が大きくなるため膨らみ、気管を表したストローから空気が入ります。
ヒトが息を吐くと、横隔膜が上がり、ろっ骨が下がり、胸腔がしぼみます。
モデル実験では、横隔膜を表すゴム膜を戻すと、胸腔を表すボトル内の気圧が上がり、肺を表す風船がしぼみ、気管を表したストローから空気が出ます。
問2
解答: A:肺胞、利点:表面積が大きくなり、気体交換の効率が良くなる
解説:
多くの細胞が集まり、1つのからだをつくっている生物を、多細胞生物といいます。
多細胞生物では、形やはたらきが同じ細胞が集まり組織を、組織が集まり器官を、器官が集まり個体をつくっています。
細胞→組織→器官→個体、の順で生物は形づくられています。
植物の組織の例として道管・師管が、植物の器官として、根・茎・葉・花などがあります。
動物の組織の例として上皮・神経・筋組織が、動物の器官として、皮膚・目・心臓・胃などがあります。
ヒトの呼吸器官は、気管・気管支・肺胞(A)からなります。
肺は、枝分かれした気管支と肺胞からなり、肺胞の表面には毛細血管が張り巡らされ、酸素と二酸化炭素の交換(ガス交換)が行われています。
血液は、固形成分の血球(赤血球・白血球・血小板)と、液体成分の血しょうからできています。
このうち赤血球は酸素を運搬する働きをします。
これは赤血球中の赤い色素であるヘモグロビンが、酸素の多い所では酸素と結びつき、酸素の少ない所では酸素を放出する性質を持つためです。
血液中の血しょうは、養分・二酸化炭素・不要物(尿素など)を運搬する働きをします。
肺胞では、心臓から肺へ血液が流れる血管である肺動脈から、酸素が少なく二酸化炭素を多く含む静脈血が肺胞の毛細血管を流れ、
その過程で、赤血球が酸素を取り入れ、血しょうから二酸化炭素が放出されることで、ガス交換が行われます。
肺胞を流れた血液は酸素を多く含む血液(動脈血)で、肺から心臓へと血液が戻る血管である肺静脈を通り、心臓の左心房→左心室→大動脈を経て、全身の細胞へ酸素が供給されます。
肺胞は、直径が約0.2mm、個数が約3億個、表面積が約60m2(教室の広さくらい)もあります。
肺胞は空気とふれる表面積を大きくすることで、効率よくガス交換を行えるつくりをしています。
問3
解答: 動物:③、呼吸器官:えら
解説:
呼吸の種類として、以下の例を覚えましょう。
・肺呼吸(外呼吸)
両生類(親)・ハチュウ類・鳥類・ホニュウ類は肺呼吸をします。
選択肢①のネズミはホニュウ類、②のワシは鳥類、④のヘビはハチュウ類です。
・細胞呼吸
・えら呼吸
魚類・両生類(子)・甲殻類・軟体動物などはえら呼吸をします。
③のメダカは魚類です。
・気管呼吸
昆虫類など、陸上に住む節足動物は気管呼吸をします。
・皮膚呼吸
カエルのような両生類、ゾウリムシ、ミミズは、皮膚呼吸をします。
ヒトの場合も、全呼吸の180分の1は皮膚呼吸でまかなわれています。
大問9
問1
解答:体温が一定である(恒温動物)
解説:
動物は、背骨のあるセキツイ動物と、背骨のない無セキツイ動物に分類できます。
セキツイ動物は、魚類・両生類・ハチュウ類・鳥類・ホニュウ類に分類できます。
・体温
魚類・両生類・ハチュウ類は外界の温度が変化すると体温を変化させる変温動物、
鳥類・ホニュウ類は外界の温度が変化しても体温を一定に保つ恒温動物です。
・呼吸のしかた
魚類はえら呼吸、両生類は子がえら呼吸で親が肺呼吸(カエルのように補助的に皮膚呼吸するものもいます)、
ハチュウ類・鳥類・ホニュウ類は肺呼吸です。
・子の産まれ方
魚類・両生類・ハチュウ類・鳥類は卵生、ホニュウ類は胎生です。
魚類・両生類は水中にからのない卵を、ハチュウ類・鳥類は陸上にからのある卵を産みます。
卵の殻は、卵を乾燥から守る役目をし、水中生活から陸上生活への進化に欠かせないものです。
・体の表面
魚類は体の表面がうろこにおおわれており、両生類は湿った皮膚、ハチュウ類はうろこや甲ら、鳥類は羽毛、ホニュウ類は毛におおわれています。
・具体例
魚類の例としてメダカとフナを、
両生類の例としてカエルとイモリ(「いりょう」と覚える)を、
ハチュウ類の例としてトカゲとヤモリを、
鳥類の例としてハトとペンギンを、
ホニュウ類の例としてクジラとコウモリを、
それぞれ覚えましょう。
問題文の図では、Aはホニュウ類、Bは鳥類で、両者に共通するのは、外界の温度が変化しても体温を一定に保つ恒温動物であることです。
問2
解答: 何類:ホニュウ類、なかま:1
解説:
①のコウモリはホニュウ類、②のハトは鳥類、③のワニはハチュウ類、④のタツノオトシゴは魚類です。
問3
解答: うまれ方:卵生、なかま:D、E
解説:
魚類・両生類・ハチュウ類・鳥類は卵生、ホニュウ類は胎生です。
魚類(E)・両生類(D)は水中にからのない卵を、ハチュウ類・鳥類は陸上にからのある卵を産みます。
卵の殻は、卵を乾燥から守る役目をし、水中生活から陸上生活への進化に欠かせないものです。
大問10
問1
解答: 動物:節足動物、殻:外骨格
解説:
動物は、背骨のあるセキツイ動物と、背骨のない無セキツイ動物に分類できます。
無セキツイ動物は、外骨格の有無で分類でき、外骨格がないものは、さらに外とう膜の有無で分類できます。
無セキツイ動物で、外骨格をもつ動物を節足動物といいます。
節足動物は、昆虫類(例:バッタ)、クモ類(クモ)、甲殻類(エビやカニ)、多足類(ムカデ)に分類できます。
節足動物が持つ呼吸器官は、気管です。気管は、腹部の体表にある気門という穴につづく細い管です。
気管は体のすみずみまで網目状に広がり、その外側で体液と接しており、気管内の空気と体液との間で、直接ガス交換が行われます。
節足動物は、ヒトのように、ガス交換の際に毛細血管は必要がありません。
無セキツイ動物で、外骨格がなく外とう膜がある動物を、軟体動物(例:イカ、アサリ)といいます。
無セキツイ動物で、外骨格がなく外とう膜もない動物は、棘皮動物(例:ウニ、ヒトデ)と刺胞動物(例:クラゲ、サンゴ)に分類できます。
問2
解答: 動物:軟体動物、X:外とう膜
解説:
イカのからだのつくりのうち、外とう膜(X)とえらの場所は覚えましょう。
イカは外とう膜によって、内臓を守っています。
筋組織を持つ外とう膜は収縮し、ろうとからの噴水と、ひれ、外とう膜の収縮によって、前後に自在に泳ぐことができます。
問3
解答: カニ:2、イカ:1
解説:
カニは節足動物の甲殻類、イカは軟体動物です。
①のマイマイは軟体動物、②のクモは節足動物の昆虫類、③のウニは棘皮動物、④のミミズは環形動物です。
ゾウリムシなどの原生動物や、ミミズなどの環形動物などは、呼吸のための特別な器官をもっておらず、体表や皮膚のしめった細胞膜や体壁を通して直接呼吸をしています。
この呼吸を皮膚呼吸といいます。
皮膚呼吸は下等動物だけに見られるのではなく、例えばヒトの場合でも、全呼吸の180分の1は皮膚呼吸でまかなわれています。
大問11
問1
解答:進化
解説:
動物は、背骨のあるセキツイ動物と、背骨のない無セキツイ動物に分類できます。
セキツイ動物は、魚類・両生類・ハチュウ類・鳥類・ホニュウ類に分類できます。
化石が発見された地層の地質年代から、これらセキツイ動物は、
魚類→両生類→ハチュウ類→ホニュウ類→鳥類
の順に進化したと考えられています。
セキツイ動物の進化の証拠として、相同器官・痕跡器官があります。
相同器官とは、現在は形やはたらきが異なるが、基本的な骨格が同じため、もとは同じものが変化してできたと考えられる器官のことです。
例えば、カエルの前足・ワニの前足・スズメのつばさ・コウモリのつばさ・クジラの胸びれ・ヒトの腕が相同器官です。
相同器官の中には、ヘビやクジラの後ろ足のように、現在ははたらきを失い、形だけわずかに残る痕跡器官もあります。
セキツイ動物の進化の証拠は、相同器官の他に、ハチュウ類と鳥類の中間と考えられる始祖鳥があります。
始祖鳥の鳥類の特徴は、①羽毛をもち、くちばしがある ②前足の骨格がつばさとよく似ている
ハチュウ類の特徴は、①くちばしに歯、つばさに爪がある ②尾骨のある長い尾を持つ
問2
解答:相同器官
解説:
セキツイ動物の進化の証拠として、相同器官・痕跡器官があります。
相同器官とは、現在は形やはたらきが異なるが、基本的な骨格が同じため、もとは同じものが変化してできたと考えられる器官のことです。
例えば、カエルの前足・ワニの前足・スズメのつばさ・コウモリのつばさ・クジラの胸びれ・ヒトの腕が相同器官です。
相同器官の中には、ヘビやクジラの後ろ足のように、現在ははたらきを失い、形だけわずかに残る痕跡器官もあります。
問3
解答: 地中時代:中生代、生物:2
解説:
始祖鳥は、ドイツ南部の1億5000万年前(中性代)の地層から発見された、鳥類およびハチュウ類の両方の特徴を持つ動物です。
地層が堆積した当時の環境を知る手がかりとなる化石を示相化石、年代を知る手がかりとなる化石を示準化石といいます。
示相化石となるには、生活環境が限られ環境が推定できる必要があります。
示準化石となるには、①短い期間に栄えて絶滅したこと、②世界の広範囲で発見されている必要があること、です。
示準化石には、次のようなものがあります。
・古生代:三葉虫・フズリナ
・中生代:アンモナイト・恐竜(ティラノサウルス)
・新生代:貨幣石・ビカリア・ナウマン象(マンモス)
問4
解答:つばさにつめがある、口に歯がある
解説:
問1解説参照。